東京會舘とわたし(下) 辻村深月
著名:東京會舘とわたし(下)
著者:辻村深月
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感想:
以前投稿しました「東京會舘とわたし」の下巻になります。
東京會舘に関わった人々の物語の短編集。
辻村深月さんがこの本を書いたきっかけですが、実はご自身が
東京會舘で結婚式挙げられていて、そこでの料理や、
おもてなしに非常に感動し、東京會舘を舞台とした本を
書きたいという気持ちで執筆されたとのことでした。
話の一つに、
「ん?この話、作者がモデルじゃ??」
という章があり、その仮説を元にネットを調べると、
そう書いてありました。
実は作者の実話が入っていたんですね。
東京會舘には、クッキングスクールと、卒業生の料理サロンがあったとか。
本に出てくる、「たまねぎと鶏肉だけのシンプルなカレー」が
本を読んでいるだけで美味しそうで、食べたくなりました。
週末は、バターチキンカレー作ります!(笑)
3.11の震災時、會舘の皆様が、電車ストップで帰れなくなった人に、
場所や、食料、暖房グッズなどを提供し助けた話も興味深かったです。
ちなみに、僕は歩いて帰りました。
その他、夫を無くした妻が夫との思い出の東京會舘で
1人フランス料理を食べる話や
宝塚スター越路吹雪さんのディナーショーの話などありました。
越路吹雪さんは毎回緊張していたんだとか。
どの章も東京會舘に関わった人たちのドラマが詰まっていて、
優しく、沁みてくる内容でした。